What is a record producer
What is a record producer
OK, goto the guitar
2011年1月21日金曜日
ベースもドラムも決まった。さて次はギター。
同録(全員で一気に演奏)の場合ならもちろんきちんと音決めをします。もし後からダビングでやり直すのが決まっていてもなるべく”その気”になれる音にはしておきます。同録でない場合は他の楽器への音のカブリやセッティングの都合もあるので近年はアンプシュミレーターを使う事が増えています。
*アンプシュミレーターに関して一言付け加えておくならば、ここ最近のモノはめきめき良くなっています。僕の場合はビンテージ含め最高と思えるアンプを何台も使い分け、高価なマイク、マイクアンプ、コンプレッサーやEQなどを贅沢なケーブルで配線し音を録ります。ケーブル1mでン万円だったりもします。
そこまでやって、やっと現在のアンプ・シュミレーターよりは良い音を録れる感じです。つまり並みのアンプ並みの機材を使うなら、言ってしまえばアンプシュミレーターの方が良い音を作りこむことができてしまう時代になったと言う事です。アンプシュミレーター、決してあなどってはいけません。
いつか僕の機材をもってしてもアンプシュミレーターに太刀打ちできなくなる日も来そうです。
ギターアンプでの録音は、マイクの選定セッティング等エンジニアのセンス次第です。
通常マイクはシュアー57等ダイナミックを使う方が多いですが、僕はSONY C-38あるいはCOLES等のリボンマイクを好みます。リボンマイクは演奏家にとってはあまり楽な音では無いかも知れません。演奏がシビアに出ます。でもいい演奏家いい楽器いいアンプが揃えばとても表現しやすいマイクです。
もちろんここのところ話題のエノキダケマイクも同様、シビアだけど最高の音を録れます。でもアンプのレベルに注意です。大音量には向きません。
ついでにいくつかギターレコーディングのTipsを。
●大音量は避ける。レコーディングに必要な音量は経験上2〜3ワット程度のアンプで実は充分です。もちろん3ワットのギターアンプはなかなか見つからないと思いますが、そんなものでいいと覚えておいて下さい。僕は普段は15ワットくらいのアンプを使います。
●大音量の場合、エンジニアがマイクセッティングなどでアンプの前に居る時、決して音を出さないこと!エンジニアの命である耳にとんでもないダメージを与えてしまう危険があるので。必ずギターのボリュームもしぼっておくこと。事故を防ぐために。
●アンプの音がちょっと”ぬるい”なと感じた時は、スピーカーを水平に寝かせ上からマイキング。一気にヌケの良い音になります。丁度Human Gearの名器Vivaceを通した様な、2倍音が強くなる様な印象です。
●音がつまりぎみな印象がした時はすかさずギタリストのギターの構え方をチェック。ギターを寝かせぎみに(姿勢が悪いとこうなりがち)持っていないか?ギターは演奏時ボディー・ネックが床に対し垂直になっていないと覿面に音が変わります。そうやって演奏されるようにできている楽器なので。
●アコースティックギターをマイク録りする時、冬場は必ず奏者にセーターなど厚手の服を脱いでもらいます。音が吸われてしまいます。
●通常、ギターからアンプの間には必要の無いエフェクターは外してなるべくダイレクトな配線をします。ところが、ある種のビンテージエフェクターやボリュームペダルなどは”それ”を通しただけで劇的に良い音になることもあるのを覚えておいて下さい。
●案外ピックの違いによる音への影響を見逃されがちです。ピックは必ず色々な種類を用意。シーンによって使いわけるべきです。EQやコンプやマイク取り替える前に、もっとダイレクトな違いを試しましょう。
☆ ☆ ☆
書き始めるときりが無いのでこのくらいにしておきます。後はギター本体、演奏上の事などいくらでも話しが出て来てしまいそうなので、追い追いと言うことで。